手押しかんな盤 |
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周知のことを紹介しますので、ご存知の方は飛ばしてください。 木工品を製作するには、板材、柱材の組み合わせとなりますが、この柱材は必ず直角が出ていなければ、精度良く組み立てることができません。そのために、この直角を作るのが、手押しかんな盤および自動かんな盤と呼ばれるものです。 加工の基本となる「手押しかんな盤」を紹介します。 工具というより木工機械ですね。右一番上、すみません、ちょっとぼけています。機械は前後分かれたテーブルがあり、その真ん中にかんな刃があります。 かんな刃の高さは後テーブル(左側)と同じ高さです。つまり、前後テーブルの高さの差だけ木は削れます。テーブルの上に垂直に立っているのがフェンスです(後述)。 右中、裏側から見たところ 白いダイアルが見えますが、これでフェンスの位置と角度を変更します。右一番下が前テーブル側から見たところ。テーブルの下の丸いハンドルで前テーブルの高さを上下します。同様に向こう側にも後テーブルが上下できるハンドルがあります。前テーブルの上下は切削代、後テーブルはかんな刃との高さあわせに使用します。 材料を下に押し付けながら手で前方に押すことにより、テーブルに押し付けた面(第1基準面と呼びます)が平になります。ねじれやそりが出ている場合は、無理やり押し付けるのではなく、木の形状に合わせて何回も削ってゆくことにより、初めて平らになります。 長物の場合は歩留まりが悪くなりますので、予め所定の寸法に切断しておくことで効率良い木取りをすることができます。 2.第2基準面を作る 次に上記第1基準面の隣に第2基準面を作りますが、これはフェンス角度を90度にし、先ほど削った第1基準 面をこのフェンスに押し付けながら(決して手を緩めてはいけません)テーブル面を削ります。こうすることで、第1基準面に直角な第2基準面ができあがります。これで2面完成です。 フェンスは自由に角度を変えられるため、都度90度をチェックしておく必要があります。 フェンスが90度になっていなければ、90度には切削できませんから。 (実際にはフェンスが90度でも90度に削れない場合もありますので、事前のチェックも必要です) 3.次に残り2面を直角に作りますが、これには「自動かんな盤」を使用します。
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一般的な木工機械の動力は3相モータを使用しています。本手押しかんな盤も例外でなく3相1.5kWのモータです。私の場合は、陶芸用の窯のために時間帯別電灯契約つまり、単相3線式15kVA で契約しています。これについては、過去の「工房」を見ていただければいいかと思います。ちなみに時間帯別電灯については、別資料Woodworking_Shop を参照下さい。 ですからこのモータを回すためには、単相200V 電源から3相200Vを作る必要があり、このためにインバータを設置しています。木工機械はこの他に自動かんな盤、旋盤があり、これらを一台のインバータで運転できるように切替SW、コンタクタで選択できる回路を作っています。 これがインバータと周辺回路で、このインバータは3.7kW 用です。 でも3相モータを回せることが可能になる場合もあります。電源で困っている方は一考の価値はあります。 また、私の工房は住宅街にあるため周りへの機械の騒音をできるだけ抑える必要があります。 そのために現在は九州なので60Hz ですが、インバータの出力を50Hz に設定し、モータの回転数を5/6 に抑 えることで騒音をかなり低減しています。 |
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[ジョインタ(手押しかんな盤)の刃] 2008.10.06 雑誌WOOD(ISSUE 168)からの紹介です。 アメリカの8" ジョインタの削れ具合を比較しています。2006 年のテストですので、今は変わってきてると思いますのでサンプルと言うことで紹介します。 使用したジョインタは、Craftsman 21703、Delta 37-350A、Grizzly G0593、Jet JJ-8CS、Powermatic PJ-882、Shopfox W1705、Sunhill CT-240L、Yorkcraft YC-8J の8機種と、アメリカで販売されている殆どのマシンを網羅しています。被切削材はハードメープルです。これを手動で、1秒当たり1 インチの速度で送り、その結果の削り面の具合を見ています。 まずは、各々のメーカの刃の説明をします。大きく分けて4種類の刃があります。 1.ストレート刃 Craftsman、Delta、Jet、Powermatic 殆どがこの従来タイプで、材質はハイス、かんな胴には120 度毎にストレート刃が取り付けられている。 2.スパイラルの板状刃 刃を長さ方向で3分割し、しかもスパイラルとした。ストレートに比べ、切れ味がベター 3.スパイラル四角チップ刃 Grizzly、Shop Fox 小さな四角のチップ刃をスパイラル状に4列に並べたもの。超硬のためハイスに比べ長切れする。 4.スパイラル四角R 刃 Yorkcraft 上に似ているが、刃先にわずか10度のR が付いたアーチ状をしており、またかんな胴には6列配置している。 右の表が切削テスト結果です。画像は、削ったあとに青いチョークを塗っています。やり方は判りませんが、同一面は同じ青色になるとお思い下さい。これからすると、2.の3分割板刃が一番良さそうですが、これは特殊ですね。 研磨もスパイラルになっていては難しそうですし、入手も困難でしょう。またやはり普通のスパイラルはスジが付くのですね。4.のR が付いた刃ならそれが改善されていますが、これを使っているのはYorkcraft だけであり、入手が困難でしょう。 私ならやはり1.のストレート刃です。 さあ、皆さんはどう判断しますか? |
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[手押しかんな盤の刃の交換] 2010.01.06 私 の手押しかんな盤は太洋のHSP-300です。うたい文句は「定磐に吸い付く」と 言われていますが、使ってみるとまさにその通りで、すばらしい手押しかんな盤です。
ところでForestさんがAxminster(兼 用機)の刃の交換に悪戦苦闘していたようなので、私の場合を紹介します。というのもforestさんも同じやり方でできるのではないかと言う提案です。 太洋のHSP-300の 場合、3枚 刃でフリーの状態では刃は刃の下に埋められたバネで押し上げられています。このあたりの構造もAxminsterと同じようです。ですから、刃の高さをそろえるために、刃の上に押し付けるものがあればそれを基準に後はナットを締め付けるだけで固定
されます。forestさんはこの押し付け部が弱いためにいろいろ苦戦なさっ てます。 紫 色のものは定盤に当たる面が半分が磁石で半分はアルミでできています。またこの磁石は相当強く、一旦定盤に置くと手で取ろうと思って
もなかなか外せません。外すにはコツが必要です。それほど強いです。半分をアルミにしているのは刃の先を当てても刃先を傷つけ無いと いう理由です。 磁石3個 のうち右の一つは、かんな胴の回転を固定させている(ロック)だけで す。刃の高さを合わせている磁石は左の二つです。このように後面テーブルに磁石を置くと、磁石のアルミ部は後面テーブルの高さと同じ
になり、刃は下からバネにより突き上げられているため、あとはナットを締め付け刃を固定するだけで非常に簡単に調整可能です。 ということで、forestさ ん、この磁石があれば非常に簡単に精度良く交換 ができると思いますが如何でしょう。 ちなみに自動かんな盤の場合はもっ
と簡単で、刃の両端に押し付けストッパがあり、これのストッパ位置に刃を持って行くだけで高さを合 わせられますので、後は締め付けるだけです。これは以前UPしていましたが削 除してしまいましたので、またいつかUPします。 Rev.1以 下追記 1. アジャスタブルフェンス 2. チェアシートビット 動 画のURLを 載せようかと思いましたが、紹介するみたいなのでやめました。
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コ メ ント(18)
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