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自動かんな盤

自動かんな盤基礎

自動かんな盤で木作り

かんなは何を選ぶ1

かんなは何を選ぶ2

自動かんな盤の刃交換

自動かんな盤の限界

送りモータ駆動とインバータ化(12)

恐るべしDW735

USA自動かんな盤

自動かんな盤(構造比較)

・超仕上げかんな盤

 

 

 

 


[
自動かんな盤基礎]
2006.11.27

前回は手押しかんな盤を紹介しましたが、今回はその続きで、自動かんな盤を紹介します。写真を見れば一目瞭然ですね。

 

イメージ 1イメージ 2

 

前回は手押しかんな盤で2面を削り、一つの直角を作りました。今回はこの自動かんな盤を使用して、残り2面の削りだしです。

 

使い方は、切削高さを調整(手前のハンドルで)して、単純に機械へ差し込むだけです。送りローラが付いていますので勝手に材料は進み切削されます。これから自動と言う名前が付いています。刃は差し込んだ材料の上面を削ります。

 

例えば前回の第1基準面を下にし、希望の高さで切削すれば、基準面と反対の面が直角に削れます。次の第2基準面を下にし、希望の高さで切削すれば、これで全部の面が切削された(しかも全てが90度に)ことになります。

 

使用する上で気をつけるポイントは、
1.仕様以下の短い材料は絶対差し込まない。
2.幅の薄いものは基準にならない。
3.一度に切削する量を適度にする。
4.極力順目で使用する。
でしょうか。

 

1.自動かんな盤が使用できる長さは機械の送りロールの間隔で決まり、これ以上短いものは自動で材料が動きません。入るのは入りますが、それ以上進まなく なり、動かないだけでなく、もし材料が傾くと非常に危険な状態になる場合もありますので、絶対仕様範囲内(長い)の材料を使うようにしましょう。

 

2.幅の薄い材料の場合まっすぐ(直角)に入らなく、傾く可能性が大きいです。ですからこのような薄い材料の場合は使用しないようにしましょう。明らかに 目で見てわかる場合はいいのですが、微妙な場合は気づかずそのまま次のStepに入り、途中で直角でないことに気づいて今までの作業がぶち壊しになる場合 もあります。一般に幅の薄い材料の幅決めはリップソーや昇降盤を使用します。これについては、別途。

 

3.これは当たり前ですね。いくら機械といっても削れる範囲があります。切削量が大きいと削れないばかりでなく、刃に食い込んで危険な状態になる可能性もあります。一般には少ない切削量で何回も切削し、目的の寸法を作り出しましょう。

 

4.逆目でも十分使用できますが、切削面が逆掘(サカボレ)と言って非常にガサガサ(小さな穴がいくつもあいた状態)になってしまいますので、やはり順目なら綺麗に切削できます。極力と書いたのは木は全て一様の目ではないため、どうしてもできない場合があるからです。

 

木工作品を制作するには、材料の4面をきれいに削るだけでなく、全ての角(4つ)をきちんと直角にすることが基本です。このために、手押し、自動かんな盤がありますので、やはり、きちんとしたものを製作するには、これらの機械は必要でしょう。

 

 

 

2.自動かんな盤で木作り 2006.11.30

目的の寸法を削りだす要領です。

イメージ 1

インターネット上で木工関係を見ていますと、この自動かんなについてはいろいろ情報があります。また製品も結構あります。自動かんな盤は、高さ調整のハン ドルが必ず付いていて、このハンドルを回すとテーブルが上下、あるいは刃物部が上下する機構です。(以下一部修正しました)

 

 

 

一般的な自動かんな盤の使い方を以下説明します。

 

1.まず材料は目的の寸法+3mmで切り出す。
  つまり、32mm必要な場合は、35mmで材料を切ります。
2.手押しかんな盤にかけ、2面を削りだします。
  このときに、削った面がわかるようにマーキングを入れておきます。
3.次に自動ですが切削高さは絶対削れない高さまで広げておきます。
4.木の目の方向を確認し、材料を中まで入れます。
  ところが材料は動きまません。つまり、かんな盤の切削高さを広げているためです。
5.次にかんな盤の切削高さを正面から見ながら徐々に下げてゆきます。
  (私のマシンの場合はテーブルを上げる)
6.いよいよ切削の高さまで来るとハンドルを回す速度をゆっくりします。
7.材料が削れ始めると同時に、材料が送られます。
8.適当なところでハンドルは止めます。
9.ハンドルを一回一回下げながら目的の寸法まで削りだします。
  目的の寸法というのは、実測します。

 

尚、自動かんな盤を使用する場合は同じ寸法の削りだしは同時に行うことが原則です。ところが、途中で失敗したり、あとでミスに気づいた等で、一本だけ最初 から作り直さなければいけない場合も出てきます。この時に同じく自動かんな盤で目的の寸法に新たに削りだすわけですが、こういう場合私はスケールでは計り ません。スケールで計ると測定誤差や目視誤差等があり完全に一致しないと思っています。

 

ではどうするか?それは、単に比較するだけです。
既にある材料と、今回削った材料を均一な場所に置き、単に高さを手で触って比べるだけです。
ん、まだ高いな、もうちょっと等、独り言を言いながら同じ高さまで削りだします。多分0.1mm以内には入っているはずです。人間の手の感覚は素晴らしいものです。

 

盲牌の要領?ところで牌の凹凸はどの位でしょうか?知っている人が居たら教えてください。

 

 

−以下皆様からのコメント−

 

手押し鉋も自動鉋も本格派ですね。恐れ入りました。 鋳物製の工具は、使いやすいし精度もよいですね。最初は安価な工具を買ってしまいましたが、これからは鋳物の工具を選ぼうと思っています。でも、地下工房に搬入することは至難の技です(笑) BLOGLINKできた件ですが、何も設定していません。普通にブログのURLをインプットしただけですよ。

2006/12/1() 午前 0:08 [ craft WAKU ]

 

カンナでこれだけの立派なのをお持ちなのですね。解っているのですが,初めは簡易な安物を買ってしまうのです。懐具合のなせる技ですが・・・・

2006/12/1() 午前 8:52 yam*t*12*5

 

会社を早期退職した身なもので、時間とちょっとの金があったので性格的にあれば使うほうなので結局揃えてしまいました。道具フェチの類かもしれません(笑)話は変わりますが、拭き漆はいつか実践できるようにまとめたいと思っていますので、できるだけ詳しくレポお願いしますm(^-^)mでも、正直自分で失敗しないと向上しないかなあとも思っています。

2006/12/1() 午前 8:58 [ toshim11 ]

 

YAMATOさん、あらっ、豪邸と工房をお持ちの方が何を・・・まずは安物をと言う考え方も私は同調します。実際それで失敗したことも何回かありますから(笑)ここまで本格的なマシンでなくとも、100V駆動で十分機能的なものもあります。文中で紹介している手押しならデルタや、Grizzly、自動ならデルタやDeWALTあたりなら品質も機能もいいと思います。ただし、Grizzlyは一時50Hz地域ではモータ焼損の問題がありましたが、今はどうなんでしょう。

2006/12/1() 午前 9:10 [ toshim11 ]

 

craftWAKUさん、納得です。YahooIDでない人の場合、URLBOXがあることを。 YahooIDの人たちには見えないんです、URLBOXが。話は変わって、「幾ら良いものを持っていても腕が伴わなければねえ(笑)」でも機械のせいにできないから、その分がんばれって自分に言い聞かせています。

2006/12/1() 午前 9:26 [ toshim11 ]

 

手鉋が上手くかからないことを工具のせいにしてたのですが、半月ほど前、碓氷健吾の「健明」を頂きました。結果は・・・やっぱり上手くかからない(笑)。笑ってられない状況ですねぇ、追い込まれちゃいました。今回は、HPのURLを入れてみましたが、上手くいくでしょうか?

2006/12/2() 午前 7:41 [ craft WAKU ]

 

今日はお休みでしょうか。私は小さな会社なので出勤(隔週)です。本当笑ってられないですぅ。でもかんなは本当に難しいです。広葉樹の逆目がガンガン削れるようになるまでは、まだまだ遠い先のことのようです(笑)。HPばっちりですよ。今度記事で紹介させて下さい。

2006/12/2() 午前 8:54 [ toshim11 ]

 

 

 

 

 

3.かんなは何を選ぶ?(1) 2006.11.28

 

手押しかんな、自動かんな、手かんな、何を準備すればいいか、難しい問題です。
以下は私の独断と偏見で意見を述べます。適当に流し読みしてください。

工具をそろえる時にネックになるのは一番はやはりスペースでしょう。
スペースが問題にならない場合は次にお金でしょう。

スペースもお金も問題にならない場合は、気持ちよくいろいろの工具や本格的な機械を準備しましょう。手工具ですべて作業するという方もいらっしゃるかとも思いますが、やはり加工時間と精度が全く違います。また技術も機械を使うことでかなりカバーされます。
たとえば、加工の基本である、4面を直角に削りだす工程をすべて手かんなだけでやると考えただけでもぞっとする、あるいは何時間たってもできないかもしれません。

ですから機械が準備できる方は気持ちよく機械をそろえましょう。
問題は、気持ちよく揃えられない、上記のスペースあるいは投資するお金がない人です。

その前に、手かんなはどうするか?ですが、
手かんなを使用しないで製作することは多分可能です。
手かんなの代わりにサンディング等を使用すればそれなりのことはできるでしょう。
これは私の経験ではないのですが、手かんなを使用した時と使用しない場合の仕上がりは全く違う、ということをプロの方たちの言葉から聞きます。

それ以外にも、かんなは面を削るだけではなく、角の面取り、寸法に合わせて微調整(引き出しの前板等)をしたり、留めの微調整等いろいろな使い方があります。
やはり手かんなは必要ということになります。

ここで新たな問題です。
手かんなは難しい。そうです。本当に難しいのです。何が難しいといえば研ぎと台直しです。刃を研がねば切れないのは当然ですが、台がまともでなかったらこれまた、かんなはまともに削れません。やはり難しいですね。私も未だに研ぎができませんが(笑)。

研ぎが苦手という人はもちろん替え刃式で十分と思います。替え刃でも研げばまた使用できると聞いてます(私は使ったことがないのでよくわかりません)。

台直しは替え刃式でもそうでない場合も同じ問題です。かんな台は木(一般には樫)ですからすごくシビアなんです。湿気や温度ですぐ形状を変えてしまいま す。ですからかんなを置くときにも均一に空気に触れさせる要領で横に立てたり、刃(刃先ではなく)で引っ掛けたりしています。前日は非常に削れていたのに 今日は全くだめだ、と言うこともしばしばあります。雨が降ったらなおさらです。

台直しはインターネットで検索すると結構見つかると思いますので、調べられたらいいと思います。一度プロの方に教わるのが一番ですが。もちろん台直しをす るには台直しかんなが必要です。私の知り合いはこの台直しかんなの代わりに、普通のカッター刃を使用しているようですが(笑)

それから本格的なかんなを希望される場合は、ホームセンタではなく、刃物屋さんに行きましょう。ご主人がいろいろかんなの話をしてくれればそのお店を信用しましょう。
かんなを初めて買ったときは、刃の裏押しや仕込みが必要です。このあたりもご主人に相談されたらいかがでしょう。

− 続きは手押しと自動かんなについて −

 

 

−以下皆様からのコメント−

 

電動カンナはもっているのですが,板を削った時,筋目ばかりつけているのです。これは刃の取り付けが悪いのかな,それとも刃の切れが悪いのか?いやいや刃のだしすぎ?・・・・何にしてもカンナは難しい。

2006/11/28() 午後 5:24 yam*t*12*5

 

電動かんなって、丸のこのように手に持って削るやつですか?もしそうなら、これはまさに難しそうですね。シビアな木工に電動かんなを使っている人を今までに見たことがありませんので、私にもわかりません。また電動かんなで何をするかですが、機能としては木工の基本である基準面を作ることはできそうにありませんので、使うとすれば他の機能でしょうね。例えば板の準備用の切削の類でしょうか(切削の前段階)。参考にならなくてすみません。

2006/11/28() 午後 6:00 [ toshim11 ]

 

いつも、コメントありがとうございます。自動鉋、手押し鉋、手鉋、全てあると木工の世界が広がりますね。 自動鉋は、先日刃を替えました。ストレス無く削れるって嬉しいものです。最近、手鉋にハマってます。上手く研げて台直しも決まって、バッチリ削れると楽しいですね。鉋も高価ですが、それ以外にも砥石(荒砥、中砥、仕上砥)天然や人工、金盤、金剛砂、下端定規などなど、色々揃えたくなってしまい出費が・・・、電動工具より、時間もお金も掛かるような気がします。

2006/11/29() 午前 0:41 [ craft WAKU ]

 

軌跡をありがとうございます。やはりそうですよね(全てある)。上記の文面からすると、手芝さんの所でだいぶ侵されたようですね(笑)手かんな、私も早くうまくなりたいです。ところで、今、craft WAKUさんの名前をクリックしたら、Yahoo BLOGでもないのに、LINKできました。不思議です。私が勝手にRSS Linkしているせいでしょうか?遅ればせながらここで報告させて頂ます。よろしくおねがいします。それともWAKUさん、何か設定されましたか?すみません、初心者でBLOGのことがよくわかっていませんので。

2006/11/29() 午前 10:28 [ toshim11 ]

 

 

 

4.かんなを選ぶ?(2) 2006.12.02

 

前回で手かんなの必要性について述べましたが、次は手押しと自動かんな盤についてです。良くある話ですが、木工工具、機械でいう三種の神器って何でしょう か?やはり人それぞれ違うと思いますが、ほとんどの人がこの手押しかんな盤と自動かんな盤は選ぶと思います。私もそうですが。それ位この二つは重要です。

 

手押しかんな盤のところで説明しましたように、手押しは木工の基本となる基準面を作り出し、かつ一つの直角を作る。自動は残り3つの直角を出し、かつ2面を平らにする、ことが非常に正確にかつ簡単にできてしまいます。手かんなでは勝負できない領域です。

 

これが結論です。
手かんな、手押しかんな盤、自動かんな盤は木工をする上で最低限ほしい道具である。もちろん持とうと思っても人によってはいろいろ問題もあるでしょう。また世の中にはいろいろの機種がありますので、自分で手に入れられる範囲内で選択すれば良いと思います。
ちなみにどんな機種があるか大まかに分類してみますと

 

1.手押しかんな盤
 選択肢は電源と切削幅です。切削幅は出来れば200mm以上は欲しいですね。それとテーブルは出来るだけ長い方が材料を平らにし易いです。

 

 ・単相AC100V(家庭用電源)で使用できる卓上型or独立設置形
  選択肢はこれが一番多いかもしれません。日本製と外国製があります。日本製では、マキタ、日立機工、リョービの3社。外国は有名なところで、デルタ、JET、グリズリーでしょうね。

イメージ 2

 

イメージ 1

日本の100Vマシンは最大で15Aとなっていますので、容量では1kw 前後ですが、外国のものは、これ以上になると単相200Vを適用できるので、容量が大きいものが欲しい場合は、日本製では選択肢がなくなってしまいます。 また日本製は総じて動作音が甲高く住宅街では厳しいかもしれません。尚グリズリーは60Hz地区向けが標準のようです。
 値段は3万円〜10万円位(上は幾らでもあります)

 

イメージ 4 ・本格的な木工機械
  これは一般に三相200Vですので、専用の電源が必要です(インバータで変換する手はあります)。しかも値段が上記に比べると相当高いですので、狙い目は中古機械です。九州なら私が世話になっている博多の甲斐原工機(株) 
http://www.kaibara-koki.com/
がお勧めです。私は回し者ではありませんがここは本当に紳士です。会社に紳士って言うのも変ですが。リーズナブルな価格で、品質、アフターサービスもばっちり、変な相談にもいろいろ親切に対応してくれます。近場(県内?)輸送費無料もありがたいです。

 

イメージ 32.自動かんな盤
 選択肢は手押しとほぼ同じです。単相100Vの卓上型か、三相200Vの木工機械です。それと切削幅は最低でも300mm以上は欲しいですね。自動かんな盤についてはちょっと古いですが、のほほん木工房 

http://noho91.web.fc2.com/page36.html
に掲示板倉庫なるものがありますので参考になるかと思います。最近はDeWALT735も良いようです。
 卓上用で値段は、6万〜10万円位

 

 

 

 

 

−以下皆様からのコメント−

 

勉強になり,その上参考になります。それにしてもお詳しいですね。

2006/12/2() 午後 8:08 yam*t*12*5

 

手作りで作ってしまうんですから、YAMATOさんには恐れ入ります。ひょっとして自動も作りますか(笑)

2006/12/2() 午後 8:39 [ toshim11 ]

 

羨ましい機械の一覧ですね、私は現在ベランダ工房の為大型機械が置けず 手押し鉋が破損して困ってます、現在は電動鉋の82mmと自動鉋で製作してますが直角が出せず苦戦してます。手掛けでいい方法は無いですかね?

2006/12/8() 午前 2:19 saka37desu

 

一度機械に慣れてしまったら、もう後には戻れないですね(笑)。それほど機械って素晴らしいのに、それを手押し無しでやっているとは、なんと素晴らしいことでしょう。って言うか、頭が下がります。すみません。手掛けのいい方法は私もしりません。地道にやるしかないんでしょうか。

2006/12/8() 午前 9:07 [ toshim11 ]

 

 

イメージ 15.自動かんな盤の刃交換 2007.05.17

 

昨日大きく2ヶ所刃を欠いたので、今日交換しました。以下手順を紹介します。

1.         覆っているフードを外します。


イメージ 2

2.         これがかんな胴です。3枚の刃がついています。





イメージ 3

3.         かんな胴をシャフトから見たところ(下絵)

ストッパは、刃の出を調整するためのものであり、かんな胴の両端だけにあります。
ストッパは、刃の出を調整するためのものであり、かんな胴の両端だけにあります。



イメージ 4

4.         端はこのようになっています。()








5.         ボルトを緩め、どちらかの端のストッパをイメージ 5外すために、刃をスラスト方向に動かすと、刃がストッパから外れますので、下からバネに押されて上に浮いてきますので、刃が取り出せます。

 

 

 

後は、逆の手順で刃を入れ、入れた刃をスラスト方向に動かし、ストッパに掛け、あとはボルトを締めるだけです。刃高さの調整が全く不要なので、3枚の刃を交換して、そうですね、試運転までやって所要時間は20分位でしょうか。
問題ないことを確認しました。

 

 

 

6.自動かんな盤の限界 2007.05.20

イメージ 1

自動鉋盤は本格的な宮川のMGK-400ですが、材料によってはどうしても限界があります。つまり、逆目が取れないということです。
実際の画像をご覧下さい。

これは、ハードメープルですが、あちことがボロッボロッと削れています。

 

 

イメージ 3イメージ 2

自動鉋盤は、刃を回転させるかんな胴のモータと、材料を送るロール用モータと2台あります。

左が、かんな胴の回転モータで、右が送り用モータです。
送り速度は3段階のプーリーで機械的に変速ができますが、現在は最低速度としています。

一番下の右がモータです。
それでも、上図のような逆目掘れが激しいです。
イメージ 4材質や、材種によっては、このようになりますが仕方ありません。

 

これを解決するには、4つのアイデアがあります。
1つ目は、手かんなで取ると言う手がありますが、私の技術では多分無理でしょう。しかもこれだけ傷が深いとおそらくプロでも手かんなでは相当の時間を費やすでしょう。

 

2つ目は、手押し鉋盤で超スロースピード且つ一定速度で削るのですが、一旦厚さを自動で決めた後手押しを通すとどうしても厚みが一定になりません。つま り、削る量が少なければそれほど気にしなくても良さそうですが、逆目掘れがかなり激しいため、この量を削り取るには手押しでは非常に厳しいです。

 

3つ目は、現在インバータで2台のモータを同時にドライブしていますが、これを、インバータを追加し、各々のモータを独立でドライブする、つまり、かんな胴の回転はそのままで送りモータのみ速度を下げてやる、ことでかなり改善されるだろうと思います。

 

4つ目は、ドラムサンダーを使う手です。やったことが無いので、これでどの位改善されるかは判りませんが、少なくとも逆目掘れはないでしょう、あとは、どの位均一に平面を出せるかです。

 

で、今考えているのは、3と4です。
4はすでにデルタのドラムサンダを購入しており、あとはインストールだけです。非常に重たいので、誰かのヘルパーが必要ですが。次回帰国時に設置する予定です。

 

3については、インバータの追加が必要のため、今度帰国するまでに、調達しようと思っています。
次回状況が変わりましたらまた報告します。

 

 

−以下皆様からのコメント−

 

私が対策立てるとしたら、やっぱり4でしょうかね。ドラムサンダーって大きい物は工場とかでも使っているようなので、それで大丈夫じゃないでしょうか。

2007/5/20() 午後 3:12 [ た〜じぃ ]

 

4で逆目掘れが出ないことは承知です。出ようが無いですよね(笑)最悪4はすでにできているので、できるものなら何とか3でやりたいです。かんなとサンダーでは仕上がりがまったく違いますので。

2007/5/21() 午後 0:57 [ toshim11 ]

 

こんにちは、はじめて書き込みします。 逆目・・悩ましいですね。 私の場合は、2番目で行っています。天板など、仕上げ厚み直前で一旦自動から外し、表になる面を手押しで超スローで削り、その後裏面を自動にかけて厚みをそろえています。 3,4も興味深いですね。 インストール後に、是非一度拝見させてください♪

2007/5/21() 午後 1:02 [ wws**ple*2 ]

 

名乗りが遅れました スミマセン 木工房シンプル 栗原です。

2007/5/21() 午後 1:04 [ wws**ple*2 ]

 

うわー、シンプルさんがコメントを、感激です(^_^)。ご無沙汰してます。次回帰国時はのほほんさんが飲み会をセッティングしてくださるそうで楽しみにしております。本題に戻って、2番ですか、なるほど、最後にまた裏を自動で掛けなおすってのが味噌ですね。気が付きませんでした。ところで、私はやったことが無いのですが、手押しでの超スロー送りで、どのくらい綺麗になるのでしょう?それと、やはりすべて手動の1番は論外ですか?

2007/5/21() 午後 3:26 [ toshim11 ]

 

simpleさんのリンクができていないので、ここで紹介させて頂きます。HPはここです。http://wwsimple.style.coocan.jp/  作品は非常に綺麗です。まあ見てください、うっとりします。こんなのが作れたらいいですね。ブログも毎日綴られていますのでぜひ覗いてみてください。HP では、技術的内容から、木工家になるためには、とか面白い内容盛りだくさんです。

 

私のお勧めは、「徒然なるままに」、「木工Q&A」、「ブログ木工家がゆく」必見の価値有りです。

2007/5/21() 午後 3:36 [ toshim11 ]

 

う〜ん、これは難しそうですねぇ。 僕は、あえて1番!(偉そうに・・・すみません) 鉋を研いで、時間を掛けて→・・・撃沈して、4番だ。しかしドラムサンダーを持ってないので、ペーパーかけまくりというところでしょうか(笑)

2007/5/21() 午後 9:51 [ craft WAKU ]

 

1番で撃沈ですか(笑)、WAKuさん。逆目掘れ、1mmでは利かないでしょうから、手かんなでは平面が出るかでしょうね。その前に私なら撃沈でしょうが。ペーパで1mm取ろうと思ったらどの位の時間がかかるでしょう。 2007/5/21() 午後 10:02 [ toshim11 ]

 

逆目の材は基本的にはねて使用しています。あとでゆっくり利用を考えます。皆様はさすがすごいですね・・

2007/5/21() 午後 11:23 [ sizuka000 ]

 

ん?はねて?意味不明ですが、使用せずに取っておくということでしょうか?

2007/5/21() 午後 11:50 [ toshim11 ]

 

先日、テストで作った額縁に鉋をかけていて逆目掘れが出来てしまいました。そんなに無複雑な物でなかったので、何度か鉋をかけ直し、最後はサンドペーパーでなんとか修正できました。額縁作りはおもしろそうですね。 2007/5/22() 午前 5:51 [ hrv*0*4jp ]

 

そうです。花台など単品採用しています。

2007/5/22() 午前 7:45 [ sizuka000 ]

 

hrvさん、すごいですね、かんなを使えるんですね。額縁はアイデア次第でいろんなものができますので、ぜひTryしてみてください。

2007/5/22() 午前 9:23 [ toshim11 ]

 

sizukagozenさん、なるほど、それだけで成り立つような作品に使われているというわけですね。他のとの比較が無いからいいアイデアかも。

2007/5/22() 午前 10:46 [ toshim11 ]

 

HPの宣伝ありがとうございます♪

手押し超スローの場合、うまくやればほとんど逆目をとめることができます。

また、残った微細なものについては、仕上げ鉋をかける際に削り取っています。

帰国時には、是非一杯やりましょう♪

2007/5/22() 午後 1:01 [ wws**ple*2 ]

 

>うまくやればほとんど逆目をとめることができます

あれー、そこまでできるんですか。それなら無理に自動を使う必要はないですね。

上で言っている仕上げ鉋は手鉋のことでしょうから、やはり手鉋は必須なんですね。ふーむ。

次回の帰国が楽しみです。

2007/5/22() 午後 2:14 [ toshim11 ]

 

toshimさん、鉋は子供のころからおじいさんのを使っていました。でも、無茶苦茶流です。鉋の手入れなど一切できません。ただ削るだけです。

2007/5/22() 午後 6:42 [ hrv*0*4jp ]

 

hrvさんって、むちゃくちゃでできるんですから、才能があるんじゃ(笑)

2007/5/22() 午後 7:45 [ toshim11 ]

 

はじめまして(といっても齋田さんのブログその他で毎度お世話になっていますが)。自動鉋盤での逆目掘れですが、私のところの自動鉋盤は送材速度をほぼ0に近くまで落とせるので、切れのいい刃+ローラーやプレッシャーバー等の調整をうまくすると、逆目掘れや変杢などの欠けも皆無にできます(以前の機械はさんざんでしたが)。手押鉋盤でも片面はきれいになりますが、厚みは完全に一定にはできないので、やはり自動で両面を最終的にきれいに削れればベストと思います。

2007/5/22() 午後 11:34 [ 木工房オーツー:大江進 ]

 

わーっ、大江さん、ご足労ありがとうございます。

すごいですね、送りだけの速度が調整できる自動があるなんて初めて知りました。調整をうまくすると、結果的には皆無とはこれまたすばらしいです。3.の改造、自身が持てました。ぜひ、私も同じ機能にアップグレードします。情報ありがとうございました。

2007/5/23() 午前 9:23 [ toshim11 ]

 

 

 

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